厭な小説のレビュー
厭なことが延々と続く不条理小説
本当に厭な小説。
7つの連作短編で、それぞれに厭なことが起こり続け、
結果、廃人となったり、失踪したり、再起不能になったり。
その「厭なこと」が本当に厭なこと。
厭な風貌をした子どもが突然見え始めたり、
同居している老人が人間としてどうしようもなかったり、
預かった仏壇から厭な臭いがもれてきたり、
恋人に、厭だと思うことを延々やり続けらたり、
家のなかにいると、厭なことが繰り返されたり。
この厭なことを延々と考え出し、
延々と書き続けた京極夏彦がすごい。
楽しそうでいて、実はとっても厭なことだったのでは?
厭なことに共通しているのは、厭な臭いは我慢がならないこと。
そして厭なことが繰り返されると、
本当に厭になってくること。
さらに、本人が一度厭だと思うと、
それが繰り返される傾向にあること。
このへんになってくると、もはやエンタメ小説から派生した
純文学か、自己啓発書かといった雰囲気が
小説から醸し出されてきます。
それぞれの小説のハブ的役割に
深谷という中年独身男性がいるのですが
最初は酒場で同僚に愚痴を連ねる厭なヤツだったのですが
友人の心配をしたり、果ては葬式を出したりと
人の世話をするいいヤツとして、
ちょっとずつ印象が変わっていきます。
そして本当に厭な上司の亀井が
最後まで厭なヤツなんですよねー。
不条理な世の中を感じます。
7つの連作短編で、それぞれに厭なことが起こり続け、
結果、廃人となったり、失踪したり、再起不能になったり。
その「厭なこと」が本当に厭なこと。
厭な風貌をした子どもが突然見え始めたり、
同居している老人が人間としてどうしようもなかったり、
預かった仏壇から厭な臭いがもれてきたり、
恋人に、厭だと思うことを延々やり続けらたり、
家のなかにいると、厭なことが繰り返されたり。
この厭なことを延々と考え出し、
延々と書き続けた京極夏彦がすごい。
楽しそうでいて、実はとっても厭なことだったのでは?
厭なことに共通しているのは、厭な臭いは我慢がならないこと。
そして厭なことが繰り返されると、
本当に厭になってくること。
さらに、本人が一度厭だと思うと、
それが繰り返される傾向にあること。
このへんになってくると、もはやエンタメ小説から派生した
純文学か、自己啓発書かといった雰囲気が
小説から醸し出されてきます。
それぞれの小説のハブ的役割に
深谷という中年独身男性がいるのですが
最初は酒場で同僚に愚痴を連ねる厭なヤツだったのですが
友人の心配をしたり、果ては葬式を出したりと
人の世話をするいいヤツとして、
ちょっとずつ印象が変わっていきます。
そして本当に厭な上司の亀井が
最後まで厭なヤツなんですよねー。
不条理な世の中を感じます。
シチュエーション
嫌と厭がどう違うのか調べてみた。
嫌は本当にキライっていう意味らしい。
で、厭は飽き飽きすることらしい。
この小説はまさしく、飽き飽きすることの連発だった。
でも、そういう状況を創造するのってけっこう難しいと思う。
それをさくっと読ませてしまう手腕がすごいなと思いました。
軽い感じの文体の中に厭さ加減が満ち満ちております。
京極堂シリーズもかなり待っているのですが、こういう小説も面白いです。
嫌は本当にキライっていう意味らしい。
で、厭は飽き飽きすることらしい。
この小説はまさしく、飽き飽きすることの連発だった。
でも、そういう状況を創造するのってけっこう難しいと思う。
それをさくっと読ませてしまう手腕がすごいなと思いました。
軽い感じの文体の中に厭さ加減が満ち満ちております。
京極堂シリーズもかなり待っているのですが、こういう小説も面白いです。
ああ厭だ・・・・けど面白い。
厭だ、・・・・で始まる物語。
厭だけど面白かったです。
恐怖は悪寒と共にやって来ます、怖いもの観たさとはこういうことかもしれません。
このお話の前に先生の書かれた「幽談」と同じように、ひたひたと押し寄せる日常の恐怖に身を置く心地よさすらある嫌悪感、文章にし難いです。
恐怖や嫌悪感、居心地の悪さ、そんなマイナーな感覚を文章で伝えることのできる稀有な作家が京極先生だと思います。
できれば先生の以前の作「幽談」と共に読まれることをお薦めします。
「幽談」は精製した「上白糖」のような冴えた恐怖の甘さ、
「厭な小説」雑味を残した「黒糖」の粘りつく甘き恐怖、
読み比べることをお薦めします。
但し、この小説に限れば京極先生で無ければ書けない物語ではないような気がしますので、十分面白いのですが、星はあえて4っつとさせていただきます。
厭だけど面白かったです。
恐怖は悪寒と共にやって来ます、怖いもの観たさとはこういうことかもしれません。
このお話の前に先生の書かれた「幽談」と同じように、ひたひたと押し寄せる日常の恐怖に身を置く心地よさすらある嫌悪感、文章にし難いです。
恐怖や嫌悪感、居心地の悪さ、そんなマイナーな感覚を文章で伝えることのできる稀有な作家が京極先生だと思います。
できれば先生の以前の作「幽談」と共に読まれることをお薦めします。
「幽談」は精製した「上白糖」のような冴えた恐怖の甘さ、
「厭な小説」雑味を残した「黒糖」の粘りつく甘き恐怖、
読み比べることをお薦めします。
但し、この小説に限れば京極先生で無ければ書けない物語ではないような気がしますので、十分面白いのですが、星はあえて4っつとさせていただきます。
徹底した演出がすごい
みるからに古めかしい古書のような装丁。見た目は不気味だし、紙質もざらついてるし、紙の色もなんだかもう・・・。
よく、気づかないうちに本に虫の死骸が挟まっていることがあるけれど、この本はあえてところどころにその虫の死骸を印刷してあります。
読者を徹底的に厭な気分にさせる演出もバッチリです。
450ページほどもあるし、こう厭な条件がそろうと、途中で読むのがいやになっちゃうはず。
なのに不思議なことに「読みやすい」。
このついついページを進めさせるリズム感の良さはなにっ!?
どのお話のはじまりも特におかしなことはなく、いたって現実的。
でも、次第にその現実感がねじれてきてあっという間に不可解と不条理の世界に落ちていく。
そのじわじわ感もイヤ〜な感じ(-_-)
どれも厭なんだけど、私がいちばん厭だったのは「厭な彼女」でした。
だけどこの本もたしかにイヤなんだけど、個人的には新堂冬樹の「吐きたいほど愛してる。」のほうが私はイヤです。
グロさが少ないだけ「厭な小説」の方がマシかも。
よく、気づかないうちに本に虫の死骸が挟まっていることがあるけれど、この本はあえてところどころにその虫の死骸を印刷してあります。
読者を徹底的に厭な気分にさせる演出もバッチリです。
450ページほどもあるし、こう厭な条件がそろうと、途中で読むのがいやになっちゃうはず。
なのに不思議なことに「読みやすい」。
このついついページを進めさせるリズム感の良さはなにっ!?
どのお話のはじまりも特におかしなことはなく、いたって現実的。
でも、次第にその現実感がねじれてきてあっという間に不可解と不条理の世界に落ちていく。
そのじわじわ感もイヤ〜な感じ(-_-)
どれも厭なんだけど、私がいちばん厭だったのは「厭な彼女」でした。
だけどこの本もたしかにイヤなんだけど、個人的には新堂冬樹の「吐きたいほど愛してる。」のほうが私はイヤです。
グロさが少ないだけ「厭な小説」の方がマシかも。
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嫌だけど、私は暗い気持ちにならずに楽しく読めましたよ。